★アカシジア

5月27日、X病院で放射線治療とと抗がん剤治療が始まった。4日間の抗がん剤治療を終えると退院し、放射線治療は通院で行うことになっている。
抗がん剤の副作用は吐き気が強烈で、口内炎、腹痛、発熱も伴い、栄養は静脈点滴で補った。退院した翌日にたかじんが強い吐き気を訴えたため病院へ行ったが、吐き気止めと睡眠薬を出してくれただけだったと不満をもらしている。
次第にたかじんは精神状態の異常をきたし、じっとしていられなくなったり、口からよだれを垂らすようになった。さくらがネットで調べると「アカシジア」じゃないかと思いX病院に質問すると、それを知らず、吐き気からくる辛さだと説明した。さくらが服用している薬を調べると、アカシジアが起きやすいと知りX病院の医師に訊くと、薬剤師が大丈夫と言っているとの返事だった。
さくらはX病院に不信感を持つようになる。薬の件、対応の件、たかじんが治療を受けている時にサインや写真撮影をせがまれること等を理由にあげている。


【引用: 純愛 292P】
「テレビが怖い」と言い出した。
「どうして観ないの?」
さくらが訊くと、彼は「申し訳ない気分になる」と答えた。
「それと、ぼくはもうここには帰られへんのやと思うと、辛い」
「また戻れるよ。必ず戻れる」
彼は首を振った。
「もう無理や、戻っても、喋られへん」


たかじんは抗がん剤の副作用でろれつが回らなくなっており、テレビ番組を観なくなった。
精神状態も完全におかしくなっており、さくらのワンピースをベッドに置いて添い寝したり、パジャマのまま浴槽に入ったりすることもあった。『それで買い物にも行けず、何度かはKマネに頼んだが、その度に嫌そうな顔をされた』
睡眠薬を飲んでも三時間くらいしか眠れないようになっていた。いつしか昼夜が逆転し、さくらは殆ど睡眠を取れなくなっていた。

★服用薬

この頃のたかじんは、吐き気止めとしてプリンぺラン、ナウゼリン、コントミン、精神安定剤としてジプレキサ、睡眠薬はセレネース、ロヒプノールを服用している。