★求めないたかじん

1月9日はたかじんがお好み焼きを作ってくれ、さくらは食べながら緊張していたようだ。彼が迫って来たらどうしょうと不安だったがそれは無かった。断るつもりではいたらしいが・・・。たかじんはその後さくらの足裏マッサージ中に眠った。

【中略:殉愛 75P】
この人はなぜ私を求めないのだろう。いつもしんどそうだから、そういう事をする気にならないのだろうか?もうおじいちゃんだから、そういう欲望がなくなったのだろうか?もしかしたらセックスなんかよりも足裏のオイルマッサージの方が気持ちいいのだろうか?
それとも「私を大切にする」と言った言葉を一所懸命に守ってくれているのだろうか? でも本当は私に女性としての魅力が乏しいだけかもしれない。

▼殉愛発売時のスポーツ紙で書かれた宣伝文
肉体関係も愛撫さえないまま同棲を始めて結婚し、一度もSEXをしないまま死別。毎晩さくらさんの足裏オイルマッサージで眠り、新婚初夜もただ抱き合ったまま眠ったという。
ただ、その一方で別の女と浮気はしており「くわえてくれる」「処理」などの言葉が記録で残っている。
さくらさんがそのたびに「私は家政婦かヘルパーか」と苦しんだ様子も描かれている。
(スポニチより)

たかじんの異性感は特殊なのだろうか?、一般的に考えるとプロポーズした相手が毎晩のように部屋を訪れ時を共にしている。さくらも断るつもりと考えているがそれは予測しているとも言える。女慣れしているたかじんがその気なら不可能ではないと思う。前日は別の女性を部屋に招き入れセックスをし、それまで毎日おいでと連絡していたさくらは呼んでいない。

誤解を恐れずに言うとアラサー女性を「天使」扱いするには無理が有る。少なくともこの頃のたかじんにとってのさくらは、身の回りのお世話係だったと見る方が正しいと思う。

★京都

1月21日、たかじんはさくらを京都へ連れて行った。
最初にたかじんがプロデュースした料理店の「こずこん」へ行った。テレビの仕事には関係のない友達が集まった。


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【引用; 90-91P】
その中にはクリスマスのオフ会会場で会った松本哲郎もいた。二人は「哲郎」「じんちゃん」と呼び合う仲で、自他ともに認めるたかじんの大親友だった。
たかじんはさくらを「フィアンセ」と紹介した。
松本は私のインタビューに対して、「たかじんは本気だなと思った」と言った。
じんちゃんはいつも女がいたけど、彼女だと言ったことは一度もなかったからね。それに、じんちゃんの目を見たら本気だというのがわかった」


こずこんオーナーシェフの鵜川誠二がさくらに接する態度はよそよそしかったようだ。
「正直、うまいこと言って近付いて来たファンだろうと思っていた。近いうちに捨てられるだろうと考えていた」と突き放した見方をしていた。

松本哲郎はP.I.Sの取締役に名を連ねていたが、たかじんが亡くなる前年に解任されている。
金スマSPにも出演しさくらサイドの証言をしている他、「胸いっぱい一周年追悼番組」に出演した際には、自らも関わるこずこんの餃子を宣伝した。殉愛物語の要所要所で登場しさくらイメージアップの貢献度は高い。

★三百万円

【引用殉愛 79P】
たかじんは「ちょっと待って」と言って、小さなポーチをさくらに渡した。
開けてみると、中には札束が入っていた。
「三百万ある。ぼくの秘書をやってほしい」

その後、さくらは貰った三百万円を返そうとする場面があり、たかじんは「秘書として経験を積んでほしい」と言い、押し問答はあったもののそれを受け取っている。その女性を「フィアンセ」と紹介するだろうか。もしそうだとしてもプライベートな友達の集まりなので、鵜川が感じたように「遊び」感覚だったのかも知れない。
何より数多の浮名を流したたかじんが、軽いキスをしただけの女性をフィアンセと呼ぶのは信じ難い。